声優になりたい人必見!声優業界のお話と声優になるために今やること

声優になりたい人たちへ、声優業界の事情と今やるべきこと

ヒューマンアカデミーのアフレコ収録の様子

将来は声優になって、大好きなアニメのアフレコをやりたい!アニソンが好きだから、歌って踊れるアイドル声優になりたい!

 

声優になりたい夢をお持ちの方へ、声優の仕事についてや、声優になる方法について解説します。

 

声優になりたいと思ったら、まずは声優の仕事や声優業界について知ることから始めてみましょう!

 

 

 

声優になるにはどうすればいいの?

声優になってアニメやテレビのお仕事をするためには、基本的には声優事務所への所属を目指すことになります。

 

業界にはフリーの声優も存在しますが、アナウンサーと同じで知名度も実績もない声優が、いきなり事務所に所属せずにフリーランスで仕事をもらうことは不可能に近いと言えます。

 

それでは、声優事務所に所属するためにはどのようなステップを踏めば良いのか、それぞれ詳しく解説していきます。

 

 

 

声優ってどんな仕事をするの?

声優になりたいという夢をお持ちの方の多くは、マイクの前に立ってアニメを見ながら声をあてている風景を想像されていることでしょう。

 

それも確かに声優の仕事の一つであり、多くの声優が憧れる花形の仕事とも言えるでしょう。

 

しかしアニメのアフレコの他にも、映画の吹き替えやナレーションなど、声優には実に様々な仕事があります。

 

声優になりたいと思ったら、まずは声優がどんなことをする職業なのか詳しく見てみましょう。

 

 

アニメのアフレコ

 

アニメのアフレコの様子

出典:アミューズメントメディア総合学院公式サイト

 

声優になりたい若者が最も憧れる仕事は、やはりアニメキャラクターのアフレコでしょう。

 

セリフからアニメキャラクターの感情を読み解き、声だけで感情を伝える演技力が必要になります。

 

新アニメ制作前には声優を集めてオーディションが開催されますが、アニメのキャストは大半がオーディションで選ばれます。

 

新人声優もベテラン声優も、アニメのアフレコの仕事をもらうためには、オーディションで役を勝ち取る必要があります。

 

オーディションの募集は一般公開されることは少なく、アニメ制作会社が声優事務所に対してオーディション参加者を募るかたちとなっています。

 

自分の所属する声優事務所にオーディションの通知がないと、そもそもオーディションに参加することもできません。

 

当然ながら弱小声優プロダクションよりも、大手有名プロダクションの方がアニメの仕事のチャンスは広がります。

 

また、有名声優や人気声優になると、オーディションではなくアニメ制作会社から直接依頼が届くこともあります。

 

アニメのキャラクターを演じる声優になりたい方は、まずは声優事務所に所属してオーディションに参加しましょう。

 

 

 

洋画の吹き替え

 

洋画の吹き替えの様子

 

外国映画で日本語の吹き替えをするのも声優の仕事です。

 

声優というとアニメの仕事をイメージされることが多いですが、洋画の吹き替えも非常に多い声優の仕事となっています。

 

外国語を話している俳優の口の動きや表情に合わせて、日本語をあてるかなり高度な声優の技術が必要となります。

 

スクリーンに映る俳優と同様に、演技力や表現力が問われる仕事でもあります。

 

アニメ声優の仕事はオーディションが一般的ですが、洋画の吹き替えの仕事は声優に直接オファーが来ることが多くなっています。

 

ブラピの声優と言えば堀内賢雄さんと言ったように、俳優によって声優が定着しているパターンもあります。

 

オーディションでは無くオファーで仕事が決まることや、アニメのアテレコ以上に技術が求められることから、新人が外画吹き替えの仕事をすることは多いとは言えません。

 

しかしそれは映画の吹き替えに限ってのことで、最近どんどんコンテンツが増えている外国ドラマに関しては、まだデビューから間もない新人声優がメインキャストに抜擢されることも少なくありません。

 

吹き替えの仕事の多くはハリウッド映画ですが、最近では韓国映画など他の国の吹き替えの仕事も増えています。

 

映画や外国ドラマの吹き替えをする声優になりたい方は、外画吹き替えの仕事が多い声優事務所への所属を目指しましょう。

 

 

 

ナレーション

 

ナレーション収録の様子

 

ドキュメンタリーやバラエティ番組、またCMでのナレーションも声優の仕事です。

 

声優になりたい若者の多くは、ナレーションよりもアニメの仕事をやりたがりますが、声優専門学校や声優養成所に通ううちにナレーターになりたいと思う若者も少なくありません。

 

最近はバラエティ番組などのナレーションで、ナレーターの個性やキャラを押し出すことも多くなりました。

 

「あの声優のナレーションだから面白い」そんなテレビ番組も増えたと思います。

 

また、アニメや外画吹き替えの仕事と比較して、ナレーションの仕事はギャラが高い傾向にもあります。

 

特にCMのナレーションはギャラが高く、年齢に関係なく長くできるというのもメリットとなっています。

 

年配のベテラン声優ほど、アニメの仕事よりもナレーションの仕事が多くなっています。

 

ドキュメンタリーやバラエティ番組以外にも、ニュースやラジオなど、ナレーター声優が活躍する現場は多岐に渡ります。

 

 

 

ゲームのアテレコ

アニメや洋画は他の声優と一緒に収録することが多いのに対して、ゲームのアテレコは声優が一人づつ収録することが多くなっています。

 

ゲームの様々な展開に合わせて、膨大な数のセリフを一つづつ収録していく作業で、拘束時間が長いのも特徴と言えます。

 

新人声優でも採用されることの多い仕事で、拘束時間が長い分1回のギャラが高いのでおいしい仕事とも言えます。

 

 

 

音声アナウンス

 

音声アナウンスが流れるカーナビ

 

駅などの交通機関や、デパートのような商業施設において、音声アナウンスで流れる声も声優の仕事です。

 

また、カーナビや電話の録音音声なども、機械ではなく声優が実際に声をあてていることがほとんどです。

 

アニメや外画吹き替えのように演技力は必要としませんが、発声や発音のスキルが求められます。

 

正しい発音で聞き取りやすい日本語を話して、情報をしっかりと伝える技術が声優に求められます。

 

最近ではゆりかもめの駅構内アナウンスを有名声優16人が務めるなど、声優によるアナウンスの仕事は注目を集めてきています。

 

交通機関や商業施設のアナウンスの声は、声優名が公開されることはほとんどありませんが、実は有名声優が若い頃に受けた仕事がたくさんあるのではないかと噂を呼んでいます。

 

自分の声が街の一部となり、多くの人に末永く声を届けられる素晴らしい仕事です。

 

 

 

ラジオパーソナリティ

ラジオ番組でトークをするラジオパーソナリティも、声優ができる仕事の一つです。

 

以前はDJやタレントの仕事でしたが、最近では自身のラジオ番組を持つ声優も増えてきています。

 

新人声優がラジオパーソナリティに抜擢されることはほとんどなく、ある程度声優としての知名度が上がってきたらできる仕事です。

 

トーク力やアドリブが必要となる仕事で、一般常識など幅広い知識を身につけておくことも必要です。

 

声優の仕事の中ではそれほどギャラの良い仕事ではなく、どちらかと言うとアニメの宣伝やファンとの交流が目的とされています。

 

 

 

イベント司会

デパートの催し場や、テーマパークで開かれるイベントで、声優が司会として起用されることもあります。

 

アフレコと違って演技力や表現力よりも、トーク力や正しい日本語のスキルが求められる仕事です。

 

 

 

アーティスト活動

 

ライブで歌う声優

 

最近の声優はCDデビューすることも多く、ライブで人前で歌うこともあります。

 

特にアイドル声優になりたいのであれば、歌って踊れることは必須条件となっています。

 

アニメ作品でメインのキャラクターを担当することになると、主題歌や挿入歌を歌うことも少なくありません。

 

歌ができるというのは、アニメ声優になりたい人にとって大きな武器となります。

 

 

 

舞台

声優の仕事は年々幅の広がりを見せていますが、最近では演劇やミュージカルの舞台に声優がキャスティングされることもあります。

 

中でも2.5次元ミュージカルは大勢の声優が出演する人気の舞台で、若手のまだ売れていない声優でも積極的にキャスティングされます。

 

声優の専門学校の中には、専攻コースに2.5次元ミュージカルのコースを設けている専門学校もいくつかあります。

 

舞台演技は声優には関係ないと思っている人もいますが、声優も人物やキャラクターを演じる仕事です。

 

声優養成所や声優専門学校では、必ずと行っていいほど舞台演技の授業があります。

 

例えばボールを力一杯投げるというアテレコをする場合、直立不動のまま声だけで演じて見せても、声にリアリティが出ません。

 

ボールを投げたこともない声優には、ボールを力一杯投げるというアテレコはできません。

 

実際に身体を使った演技ができるからこそ、声で人物やキャラクターを演じることができるようになります。

 

舞台演技は声優にとって必要なもので、長く活躍する声優になりたいのであれば必ず身につけたいものです。

 

 

 

声優になりたい人必見!声優のお給料

お金

声優は一般的なサラリーマンのように毎月決まったお給料があるわけではなく、仕事をやった分だけギャラが支払われる歩合制となっています。

 

仕事がどんどん入ってくるような人気声優であれば、年収数千万円稼ぐ人もいます。

 

しかし反対に、デビュー間もない声優で仕事がほとんど無いとなると、声優のお給料だけでは生活できずにバイトを掛け持ちすることになります。

 

俳優やお笑い芸人と同じで、声優も芸能人です。
狭き門を突破して売れっ子になれば高収入の職業となりますが、無名声優のうちは声優の給料だけでは生活できないのが現実です。

 

 

アニメのギャラはいくら?

一般的な声優のギャラはランクで決められていて、30分アニメ1本あたり15,000円〜45,000円となっています。

 

声優のランクは日本俳優連合によって決定され、主に声優の経験年数でランクは上がっていきます。

 

ギャラはランクによってのみ決定され、セリフの量や役は関係ありません。

 

仮にたった一言しかセリフが無くても、ランクによって決められたギャラが支払われます。

 

デビュー間もない新人声優は1番下のランクから始まり、30分アニメ1本のギャラが15,000円となります。

 

そこから所属事務所にマネジメント料が3割ほど差し引かれるので、手取りは約10,000円程度となります。

 

しかし、ある程度芸歴の長いベテラン声優や、売れっ子の人気声優となると、ランクは関係なく交渉でギャラが決定されることになります。

 

ランクが低い時にアニメの大役を勝ち取ってもギャラは高くはありませんが、実績を積んで顔を売ることはできます。

 

ある程度声優として売れてランク外となったら、アニメの主役のギャラは一気に跳ね上がることになります。

 

 

 

外画吹き替えのギャラはいくら?

外画吹き替えのギャラは、1時間あたり5万〜10万円ほどが相場でしょう。

 

ギャラの単価はアニメやゲームよりも高くなっていますが、映画の吹き替えは拘束時間が長いというデメリットもあります。

 

しかし売れっ子声優になってくると、1時間で15万円を超えることもあります。

 

 

 

ナレーションのギャラについて

ナレーションのギャラは振り幅が非常に大きくなりますが、テレビ番組のナレーションであれば10万円程度が相場と言えます。

 

CMのナレーションはスポンサーが付くためギャラが高く、CM1本で100万円ということもあります。

 

ナレーションは声優の仕事の中でも、単価が高い仕事として人気があります。

 

声優として長くしっかりと稼いでいくためにも、ナレーションの仕事ができるようになっておくと良いでしょう。

 

なお、声優養成所や専門学校では、アニメのアフレコの授業だけではなく、ナレーションのレッスンなどもあります。

 

 

 

ゲームのアテレコのギャラについて

ゲームに声をあてる仕事の場合は、1ワードごとにギャラが計算されることもあります。

 

1ワードあたりの単価は新人声優で30円、ある程度実績がある声優なら200円ほどでしょう。

 

1ワードの単価は安く感じますが、ゲームのアテレコでは膨大なセリフを収録することになるので、最終的には声優のギャラとしてはそこそこ高い金額となります。

 

美少女系のゲームの役となると、さらに高いギャラに期待できます。

 

 

 

声優として長く稼ぎ続けるには

現代の声優はアイドル声優という言葉があるように、顔や容姿が良いということですぐに売れる声優もいます。

 

しかし、基礎ができていない声優や演技力がない声優は、すぐに若手にポジションを奪われてしまうことになります。

 

声優養成所や専門学校ではしっかりとした基礎を学んで、声優としてデビューしてからも上を目指す努力は必要不可欠です。

 

生涯活躍できるような声優になりたいのであれば、しっかりとした養成機関で声優の基礎を学びましょう。